いつも嬉しい温かいお言葉や幸せな表情をくださる菓子屋ここのつを大切に想ってくだるここのつ愛好家の皆様へ。
私にとってお一人お一人の存在が原動力•ガソリンとなり、日々充実した茶寮生活を過ごす事ができております。
偏に「菓子屋ここのつ」は皆様の支えのお陰で成り立っております。
いつも心から感謝の気持ちでいっぱいです。
私にとって大切な皆様へ今日は、ご報告があります。
埼玉県で生まれ育った私にとって縁もゆかりもなかったこの鳥越の場所に、約8年前突然出会いました。
合羽橋に買い物に行ったついでに、なんとなく、たまたま入った不動産屋に紹介してもらい、この真四角な佇まいと、当時の下町のボロの街並みと温かい人々の雰囲気に魅了されました。この場所に出会ったあの日、希望を感じ、心がホッとしたあの気持ちを忘れた事はありません。
この場所は、ここから始まった菓子屋ここのつの'全て'が詰まっている大切な場所です。
そして、この場所の持ち主である大家さんも本当に親切な素敵なご夫婦で、いつまでもこの場所にいたいなあ。と日々大切に茶寮を続けて参りました。
しかし、その日は突然やってきました。
去年より大家さんと何度も何度も話し合いを重ね2023年7月いっぱいで立ち退く事になりました。
(茶寮開催は、2023年6月いっぱいまでです)
この場所は、大家さんの持ち物であり、大家さんご家族にも人生がありますので、仕方のない事だと納得しました。
これからの自分の人生=菓子屋ここのつとしての第二章をどうしたいのか。何度も考え、前を向いての決断ですので、終わりがある事に今は燃えています。
どのタイミングでこの現実をお話ししたらいいのか悩みましたが、現状、私一人でできる最大の日数で「茶寮・偏愛シリーズ・菓子的朝食」を開催させてもらっている昨今、それでもなかなかご希望通りにご予約をお受けする事はできず、定員になる秒数は、毎月早まるばかりです。なので、
立ち退きが決まった時点で早めにお伝えする事がせめてもの礼儀かと思い、精一杯の気持ちをお伝えしようとご報告する事に決めました。
正直、この場所(菓子屋ここのつ茶寮)は、
季節を味わう事だけではなく、毎月の愉しみ、癒し、パワーチャージの愛しい時間にして頂き、皆さんにとって、尊い大切な時間にしていただいていると思っておりますので、
この先も皆様に毎月茶寮時間を味わってもらいたい。という私の夢と責任は破れてしまい悲しい気持ちと悔しい気持ち、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、この気持ちは、第二章の為の糧だと思い、次への大きな一歩にして励んでいこう。と心は燃えております。
鳥越を出た後、すぐに新しくお招きできる場所を持つ予定は今の所ないので、お会いする機会は一時的に減ってしまうと思いますが、
定期的にもなか便の継続と、櫻井焙茶研究所への納品はしていきたいと考えています。
兎にも角にも今は、2023年6月までの限られた時間を全力で悔いなく皆様と季節の美味しいを一日も多く共有する事だけを考えて、わくわくしています。
やり切った先に見える何かがあると思っていますので、燃え尽きたいと思っています。
この場所のおかげで、私は毎月多くのお客様と出会い、時間を共に重ねてくることができました。
残りの日数、この場所に感謝をして、皆様と菓子屋ここのつ第一章の思い出作りに徹することができたら悔いなく終えられそうな気がしますので、残りの月日、ますますお付き合いいただけましたら嬉しいです。
最後まで長文そして乱文を読んでくださりありがとうございました。
2023年6月まで、菓子屋ここのつ茶寮をはじめ偏愛シリーズ・菓子的朝食・ここのつバトン市と、幸せな美味しいわくわくする循環に包まれますように。
2021.10.2
菓子屋ここのつ / 溝口実穂